恋愛と言ふもの…(7)



第一話


初めてデートした日、
僕らは海岸に出掛けた。

彼女はサンダルを脱ぎ、
波打ち際を裸足で歩いた。

僕は彼女の笑顔・・・、
ただそれだけを見ていた。

恋が始まる・・・。
太陽が山に消える前のホンの一瞬、
それは夏の出来事だった・・・。


(最終更新2003/05/05/Mon/13:46:08)



第二話


二人で古都を散策していた。
木々は紅や黄に染まっている。

葉の散る前の古都を、
僕らは肩を寄せ合って歩いた。

小さな鳴声に上を見上げると、
枝から一匹の栗鼠がこっちを見ていた。
それは木漏れ日の暖かい秋の事だった・・・。


(最終更新2003/05/06/Tue/22:11:26)



第三話


街に雪が降っていた。
僕の前に現れた彼女は、
インド綿のマフラーを巻いていた。

こんな日は何処にも出掛けない。
僕らはベッドに潜り込み、
そして抱き合って眠る。

二人の未来を夢見ながら。

それは雪の降る寒い冬のことだった・・・。


(最終更新2003/05/09/Fri/01:31:28)



第四話


花が咲く季節。
僕らはあの海に・・・。

そして思い出の場所を廻る。

彼女の笑顔は眩しく見えた。
僕はそれを見ているのが嬉しい。

陽だまりの中でそれを感じたのは春の事だった・・・。


(最終更新2003/05/09/Fri/01:37:10)



第五話


季節は廻る・・・廻る・・・。

記憶はいつか想い出となり、
そして僕の一部として心に刻み込まれていく。

彼女の中の僕も、
蟒蛇(うわばみ)に呑まれた象のように、
ゆっくりと消化されていくだろう。

しかし、僕はあの笑顔を忘れない・・・。

あの教会に、一輪のバラがあったことも・・・。


(最終更新2003/05/09/Fri/03:54:20)






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